こんにちは♪
ピアノ教室Farbe 木村彩乃です。
今年もお世話になった方々を想いつつ…
そろそろお年賀状を準備する頃ですね
最近はメールで済ませてしまうことも多いですが、普段お会いしている方、なかなかお会いできていない方、お一人お一人に向けてメッセージを考えながら書く時間もまた、楽しいです
ちょうど1年前のそんな時期に、大学を卒業してから7年ほどレッスンを受けた先生のご訃報に接しました。
当時の私の弾き方に大変革をもたらして下さった、厳しくもあたたかい先生のレッスンは、毎回が貴重な気付きの連続でした。
先生が何度も言われていたことで、今も一番大切にしていることは、
『自分の弾く音をよく聴く』こと。
緊張し過ぎていたり、心から歌えていなかったりすると、聴いているようで本当には聴こえていない。
逆に言えば、意識的に聴こうとすることで、自分の演奏に集中することができ、緊張が和らぐのと同時に、メロディーが自然と流れ出し、心の中で歌って弾けるようになります。
そしてそれが、自分自身が出したい音を、実際にピアノで表現していくことに繋がっていくのです。
それからもうひとつ、よく注意されたのが、
手のひらをやわらかくすること。
つい、指を動かすことに意識がいってしまいがちになるのですが、それよりも前に、伸縮自在の手のひらであること。
これは、骨の付き方にも関係しているのですが、手のひらが硬いと、途端に指先まで固くなってしまうのです。
このことは生徒さんにもよくお伝えしていることなのですが、ピアノを弾く時に手のひらが硬くなってしまう人が、本当に多いです!
コップを持つかのように、鍵盤に手を置くように、と言ったピアニストの話がありますが、脱力している時にしか、いい音は出せません。
けれどそれも、慣れの話♪
小さな生徒さんにも、何度もお伝えすると、少しずつ出来るようになってきます。
私自身もそうですが、自分の演奏がだんだん変化していくのが分かる、それはとても楽しいことなんですね
先生と初めてお会いした時こそ、ピリッとした雰囲気が怖そうで、近寄りがたい印象でしたが、
実際は、コンサートの打ち上げに毎回呼んでいただいたり、先生の共演者の方に『娘です!』と紹介してくださったり、『早く結婚しなさいよ!』と叱咤激励されたり、とても気さくで朗らかなお人柄の先生で、レザーのパンツが似合う、颯爽とした格好いい方でした
突然のことで、先生に何のご恩もお返し出来なかった…と悔やまれましたが、レッスンの中で、これからも先生からの学びを生徒の皆さまにお伝えしていくことが、私のやるべきことなのかなと思っています。
まだ私自身何も持ち得なかった時に、指導者でもあり、生涯現役ピアニストでもあった先生からの、『何でもやってみなさい』という言葉に強く背中を押されました。
弾きたい曲を弾くこと、出たい舞台に挑戦すること、生徒さんには、自分の気持ちを大切に、色々なことをまずはやってみてほしいと、いつも思っています
さて!
今年も残り1ヶ月となりましたね
つい先日まで紅葉を楽しんでいましたが…
気付けば街は一気にクリスマスモードへ
スピード感のある今月、年明け早々に発表会を控える皆さまは、この1ヶ月でしっかり曲を形作って、余裕を持って新年を迎えられるように、今から準備していきましょう