こんばんは。奈良市佐保台のピアノ教室ならやまピアノ教室主宰の上野敬子です。
今日は、ピアノで「うたう」という事について、お話したいと思います。ここのところには、こだわりのある私。実は3日前に、長々と熱く語ったのですが、何故か消してしまい、ショックでそのままになっていました。でも、気持ちを持ち直して、もう一度奮起して書きたいと思います。笑…
レッスンやコンクールの講評などで「もっと歌って」と良く言われませんか? ピアノでうたうためには、どうしたら良いのでしょうか?まずは、ピアノという楽器の構造をご説明しますね。ピアノは、指で鍵盤を押すとアクションからハンマーに力が伝わって、その反動でハンマーが弦を打ち発音します。弦には其々音程がありますので、鍵盤を押せば簡単にドレミを発する事ができる優れた楽器です。ただピアノは木琴や打楽器と同じような発音をしますから、なめらかに弾く(レガート)事は、とても苦手な楽器なのです。減衰していく音の響きを耳と指先のコントロールで繋いで滑らかに奏でる必要があるのです。ここは、とても大切なポイントです。指先をコントロールしてレガートに奏でるのは、かなりのテクニックを要しますし、精巧な耳も必要です。それが、声で歌っているように、ヴァイオリンやフルート、オーボエなどで奏でるようにピアノの音色を作れるかどうか?に、大切なスキルなのです。このレガート奏が自在にできるようになって初めて、ピアノで「うたう」事が可能になります。
ですから、幼い頃からまずは音の響きの減衰を最後まで聴ける音楽的な耳を育てる事、コントロール可能な強くて鋭敏な指先をつくる事が、とても大切ですし、それはずっと続きます。また、沢山の音楽に触れて、イメージを膨らませたり、特に幼い間は色んな遊びを通して、自分の中にファンタジーの世界を持って欲しいと思います。そんな中から、こんな風に歌いたいとか、こんな音色で奏でたいとかいう気持ちが生まれてくれたら、とても嬉しいです。
一言で「うたう」と言っても、作曲家によっても違います。ショパンやラフマニノフは演歌の世界だし、モーツァルトはオペラの世界。モーツァルトのピアノ曲を弾くと、指と鍵盤が楽しくお喋りしているような感覚になりますし、ベートーヴェンのソナタはオーケストラの音色を感じます。そんな演奏が素敵だなと思います。このようなお話をし出すと止まらないので、この辺りでやめますね。笑… もっと聞きたい方は、レッスンで、お問い合わせフォームで、おっしゃってくださいね。

ならやまピアノ教室(主宰 上野敬子)

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